タイトル:白き姫騎士と黒の戦略家
著者:高橋右手
出版社:講談社
あらすじ
主人公のジークは、勝てば良いという考え方で、卑怯な手を使うので、騎士団で問題児扱いされている。
ある日、王子であるレオンハルトに見出され、その力を生かし、彼を盛り立ててて行く。
しかし、レオンハルトが殺され、その妹であるリーゼロッテとともに仇をうつ話。
感想
アルティーナに似ていて、強い姫様(猪武者っぽい)と、策士の組み合わせの話。
違いとしては、ジークはより卑怯な手を使います。
また、ボスであるベルトランが怪獣じみているため、軍記物というよりは、迫り来る大怪獣ベルトランから都市を防衛する。と言った雰囲気の話でした。
ベルトランの強さの秘密を探り、リーゼロッテたちがベルトランを足止めしつつ、彼の強さの根源を潰しに行くところは良かったです。
ジークは戦場では、色々と効果的な手を打てるけど、人間関係が弱点ぽいので、今後起こりうる政争で活躍できるのか少々不安です。
エルフの秘密や空白地域の謎がまだ残っているので、冒険譚に移行して行くのかな?
気に入ったシーン
井戸に毒を入れたり、煙を使った罠を仕掛けるところが良かったです。
普通、悪役がやることを兵数が少ないからと言ってしれっと姫様に黙ってやるところがいいですね。
気に入った流れ
レオンハルトやオイゲンの死がベルトランの秘密を解き明かすのに使われていて良かったです。
犬死にではかわいそうなので、からくりサーカスの阿紫花やヴィルマのように、キャラの死を花道にする話が結構好きです。
また、最初は正道が好きなリーゼロッテと、堅物な彼女を馬鹿にするジークが徐々に打ち解けて行く流れも良かったです。
続刊を買うか?
話としては荒っぽかったですが、最初から最後まで集中して読むことができるほど読ませる力がありました。
新人さんのようなので、応援も兼ねて次巻も買いたいと思います。